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空き家バンクの契約書|不動産会社が作る場合と、個人どうしで作るときに書くこと
結論
- 空き家バンクの契約書は、仲介に入る不動産会社が作るのが一般的です。市町村は情報を載せるだけで、交渉や契約には関わりません。
- 不動産会社の仲介なら、契約が成立したときに、代金・引渡しの時期・登記の時期などを書いた書面の交付が義務です(宅建業法37条)。個人どうしなら、同じ項目を自分たちで書くのが目安になります。
- 売買契約書には印紙税がかかります。令和9年3月31日までは軽減措置があり、契約金額100万円超500万円以下なら1,000円です。
この記事の目次
空き家バンクの契約書はだれが作るか
空き家バンクの契約書は、多くの場合、仲介に入る不動産会社が作ります。空き家バンクは市町村が空き家の情報を集めて紹介する仕組みで、市町村は交渉や契約には関わらないのが一般的です。
空き家バンクの多くはこの形
- 契約書(宅建業法37条の書面)を不動産会社が作る
- 契約の前に重要事項の説明を受ける
- 仲介手数料がかかる(800万円以下は上限33万円)
空き家バンクが認めている場合や、直接の取引
- 契約書を自分たちで作る
- 仲介手数料はかからない
- 確かめることと書くことを、すべて自分で
静岡県御殿場市の空き家バンクは、登録物件の交渉は必ず協力業者(不動産会社)が仲介すること、交渉で紛争が起きたときは市が直接関与しないこと、契約が成立したら「空き家バンク契約締結報告書」を出すことを定めています。このように、仲介を必ず通す空き家バンクもあるので、まず利用する空き家バンクの要綱を確かめます。流れは空き家バンクで空き家を購入する流れで説明しています。
空き家バンクの契約書に書くこと
空き家バンクの契約書に書くことは、不動産会社が交付する書面の項目(宅建業法37条)が目安になります。個人どうしで作る場合も、この項目が抜けていないかを確かめると漏れが減ります。
空き家の売買契約書に書くこと(宅建業法37条の項目を目安に)
- 当事者の氏名と住所売主・買主。共有なら全員
- 土地と建物の表示所在・地番・地目・面積、建物の家屋番号・種類・構造。登記事項証明書のとおりに
- 代金と支払いの時期・方法手付金・残代金の額と日付
- 引渡しの時期鍵の引渡しと、家財の片付けをどこまで済ませるか
- 所有権移転の登記の時期多くは残代金の支払いと同じ日
- 手付・契約の解除手付を放棄して解除できるのは、相手が履行に着手するまで(民法557条)
- 違約金・損害賠償の予定決めるなら額を書く
- 契約不適合責任負うか・負わないか(免責)、負うなら通知の期間
- 固定資産税などの分担年の途中で引き渡すときの分け方
ポイントは、建物の状態について、売主と買主が確かめたことを書いておくことです。不動産会社の書面では、既存の建物なら構造の主な部分の状況について当事者の双方が確認した事項も書くことになっています(37条1項2号の2)。
空き家バンクの契約で多い契約不適合責任の免責
空き家バンクの物件は古い建物が多く、売主が個人のことがほとんどです。そのため、契約で「売主は契約不適合責任を負わない」と取り決める(免責)ことがよくあります。
| きまり | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 契約不適合責任 | 契約の内容と合わない傷みがあれば、買主は修理などを求められる | 民法562条 |
| 知らせる期限 | 種類・品質の不適合は、知ってから1年以内に売主に通知する | 民法566条 |
| 免責の特約 | 特約があっても、売主が知りながら告げなかったことは責任を免れない | 民法572条 |
| 宅建業者が売主のとき | 通知の期間を引渡しから2年以上とする特約以外の、買主に不利な特約は無効 | 宅建業法40条 |
免責で買うなら、売主が知っている不具合(雨漏り・シロアリ・設備の故障など)を書面に書いてもらい、契約書に添えておくと安心です。買う前に建物状況調査(インスペクション)で傷みを調べておくと、免責でも後悔しにくくなります。注意点は空き家購入の注意点10選で説明しています。
空き家バンクの契約書の印紙税
空き家バンクの契約書(不動産の売買契約書)には、印紙税がかかります。平成26年4月1日から令和9年3月31日までに作る契約書で、契約金額が10万円を超えるものは、税額が軽くなっています。
不動産の売買契約書の印紙税(軽減後・令和9年3月31日まで)
契約書を2通作って売主と買主が1通ずつ持つなら、それぞれに印紙を貼ります。無償で譲り受ける贈与契約書は、売買契約書とは扱いが違います。
空き家バンクの契約のあとにすること
空き家バンクの契約のあとは、代金の支払い・引渡し・登記を進め、空き家バンクによっては自治体に契約の報告をします。
代金のほかにかかる費用は空き家購入の費用計算シート(無料Excel)で、使える補助金は空き家購入の補助金で確かめられます。
空き家バンクの契約書のまとめ(費用・期限・数字)
| 項目 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| だれが作るか | 仲介の不動産会社が作るのが一般的。市町村は契約に関わらない | 御殿場市など |
| 書くこと | 当事者・物件の表示・代金・引渡し・登記の時期・解除・違約金・建物の状況など | 宅建業法37条 |
| 手付 | 相手が履行に着手するまでは、手付の放棄(売主は倍額)で解除できる | 民法557条 |
| 契約不適合責任 | 知ってから1年以内に通知。免責でも知りながら告げなかったことは免れない | 民法566条・572条 |
| 印紙税 | 令和9年3月31日まで軽減。100万円超500万円以下は1,000円 | 国税庁 No.7108 |
| 移転登記 | 売買の土地は2%(令和11年3月31日までは1.5%) | 国税庁 No.7191 |
空き家バンクの契約書のよくある質問
- 空き家バンクの契約書はだれが作りますか?
- 仲介に入る不動産会社が作るのが一般的です。市町村は情報を載せるだけで、契約には関わりません。仲介を必ず通すことにしている空き家バンクもあります。
- 空き家バンクで個人どうしで売買するとき、契約書はどう作ればいいですか?
- 宅建業法37条で不動産会社が書くことになっている項目(当事者、物件の表示、代金と支払い時期、引渡し、登記の時期、解除、違約金、建物の状況など)を目安に、自分たちで作ります。登記を司法書士に頼むなら、契約書もあわせて相談できます。
- 空き家バンクの物件は契約不適合責任が免責ですか?
- 個人が売主のときは、免責の特約が付くことがよくあります。ただし、売主が知りながら告げなかった不具合は、特約があっても責任を免れません(民法572条)。
- 空き家の売買契約書の印紙はいくらですか?
- 令和9年3月31日までに作る契約書は軽減されていて、契約金額が50万円超100万円以下なら500円、100万円超500万円以下なら1,000円です。
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空き家の無料Excel
出典
この記事は次の一次情報をもとに書いています(2026年10月時点)。
この記事は2026年10月時点の法令・制度をもとにしています。税金・登記・補助金の扱いは個別の事情と年度で変わるため、最終的な判断は税理士・司法書士・市区町村の窓口に確認してください。詳しくは免責事項をご覧ください。